Koki Okino

わわわ

影響力の武器-実践編②-

影響力の武器 実践編 

チャルディーニ

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19. 千里の道も一歩から

 

フットインザドアテクニック

=小さい課題からコツコツ取り組んで、大きい目標を達成する

(例:目立たない紙を窓に貼らせて欲しい→看板を立てさせ欲しい)

 

 

20. ラベリングテクニックの上手な使い方

(例:協力前に「あたなは人助けが出来るタイプですか?」と尋ねると承諾率が上がる)

 

 

22. 人を目標に結びつける積極的コミットメント

(例:アムウェイ営業マンの目標シート、書かせることで業績が上がる)

(例2:病院の予約カードの記入。患者に自分で書かせることで来院率が上がる)

 

 

35. 短所を長所に変える最善策

(例:エイビスはナンバーツーです。だから頑張っています)

+アンダードック効果がある?

 

(例2:ロレアル、高価ですがあなたにはその価値がある)

 

⚠︎この手法が使えるのは短所が本当に小さい場合だけ

 

 

39. 類似点が導く大きな力

 

私たちは価値観、信条、年齢、性別に関して共通点がある人の行動に従う

→名前の響きや出身校でも効果ある

 

 

40. ウェイターから学ぶ説得中

 

(例:客の注文をまったく同じく繰り返しただけで、チップが70%あがった)

 

(例2:交渉の場で相手の行動を真似したら、成約率が上がった)

 

 

42. 人の気持ちを変える本物の笑顔

→この著者の研究では偽物の笑顔を効果は実証されなかった

 

“笑顔を見せるのが苦手なら商売はするな”

                  by 中国の諺

 

 

45. 説得を後押しする決めの一言

 

「(なぜなら)〇〇だから」

 

人はそこに絡む利害が大きくなるにつれ、相手の根拠の確かさを真剣に考慮する

→利害が大きいお願いは、(なぜなら)の部分の根拠を強くしなければならない

 

 

46. 想像しやすさが成否をわける

→消費者は何かを判断する場合、想像(考える)するのが易しいか難しいかを判断基準にする

 

 

48. 読みやすく簡潔に、が鉄則

 

私たちは発音しやすく、読みやすい名前を好む

 

(例:社名や銘柄記号ぎ簡単な会社の価値は高いとみなされ、株価が上がる)

→今すぐ読みにくい株を売り、読みやすい株を買え!

 

(例2:手書きのメッセージは、字が綺麗かどうかで説得力に差が出る)

 

 

49. 韻を踏むことで増す影響力

 

1、高感度が高い、印象に残りやすい、他の人に伝えやすい、覚えやすい

2、韻を踏んだ方がそうでないフレーズより説得力が上がった

 

マーケティングには『韻』を取り入れろ!

 

 

51. 一番早いスタートでロイヤルティを勝ち取れ

 

1、消費者は、始めたけれども途中だと考える方が、それを完了させようという気持ちが強くなる

2、目標達成が近づくほどいっそう努力する

 

(例:洗車サービスで、カードを2種類用意した。

一つは、スタンプ8個で洗車一回無料、スタンプ無し。

もう一つは、スタンプ10個で洗車一回無料、最初からスタンプ2個。

結果:後者のカードの方が特典到達率、平均洗車間隔が狭かった。)

 

誰かに目標を達成させたい場合、ゴールに向かってどれだけ進んだかという証拠を示せ!!

 

 

56. 交渉ごとに悲しみは御法度

(例:買い物で、落ち込んだ気持ちを癒そうとする行動)

 

実験

・悲しい気分の買い手は、平静時よりも30%高い値段で買ってもよい。

・悲しい気分の売り手は、平静時よりも33%安い値段で売ってもよい。

 

→悲しい気分の相手から物を売る(買う)交渉したら有利

 

 

58. 明晰な意思決定は睡眠から

 

人は疲れているとき、策略にかかりやすくなる=騙されやすい、洗脳されやすい

 

疲れているときに誰かの発言を聞くと、それが真実か否かに関わらず、真実と思い込む

 

気が散っているときも影響を受けやすい

→一瞬の撹乱の間にこっそりと説得文句をすべり込ませる

 

(例1:「パンケーキはいかが」

    「美味しいですよ!」)

 

(例2:「クリスマスカード200セントです」

    「お買い得です!」)

 

→購入率が2倍になった

 

 

59. 「トリメチル・ラボ」で手に入れる影響力増強剤

→カフェインをのませろ!!

 

カフェインを摂取した人は、メッセージを好意的に受け取る

 

プレゼンは顧客がコーヒーブレイクを済ませた直後に行え!

⚠︎話に筋が通っていないと無意味

→カフェインを摂取した相手は脳が冴えているから

影響力の武器 -実践編①-

影響力の武器 実践編 

チャルディーニ

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60のテクニックのうち使えそうのをピックアップして記述します!!

 

 

1. 不便を感じさせて高める説得力

目的:社会的証明の強化、希少性の向上

 

例:TVショッピング

「オペレーターがお待ちしております、今すぐお電話ください」

「オペレーターに繋がらない場合は、恐れ入りますが、繰り返し、お電話ください」

 

例2:マクドナルド社

「何十億もの人に愛されています」

 

必ずお客や得意先から好意的な証言をもらっておきましょう。

あなたの会社がいかに利益をもたらすか見込み客に納得してもらうには、そうした証言を紹介しながら1
押しすると効果的です。

さらに効果的なのは、見込み客が現在の顧客から、あなたやあなたの会社にいかに満足しているか直接証言を聞けるような場を設けることです。

 

見込み客から「折り返し電話します」と言われたら、「つながらない場合は、繰り返しお電話ください」と伝えるのをどうぞお忘れなく。

 

 

2. バンドワゴン効果をパワーアップ

目的:類似性の効果向上

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私たちは自分に似た人の行動に1番釣られる

 

(例:ホテルの実験 社会的証明のメッセージ 部屋のタオルの再利用を促す

①一般的な環境保護メッセージ

②ホテルに泊まった大多数が協力したという内容のメッセージ

③過去にその部屋に泊まった人たちの大多数は協力してくれたという内容のメッセージ)

→結果:③が1番効果的だった

 

 

【1.2の考察】

noteなどのモニターは社会的証明、類似性の原則、バンドワゴン効果を狙っている

 

 

8. 上位商品の販売により従来品が売れる仕組み

目的:消費者の妥協の選択について理解する

 

消費者がある商品について複数の選択肢を検討する場合、妥協の選択を行う

→二つあると安い方を選ぶが、より高価な第三の選択肢を与えると中間価格商品を選択する

 

(例:2番目に高いシャンパン、2番目に高いホテルの部屋が売れる。1番目はオトリに使う。)

 

 

9. いかにして説得の試みに「Xファクター」を与えるか

⚠︎Xファクターとはアメリカのオーディション番組のこと

目的:プレゼンで有利な順番を知ること

 

結論:プレゼンターが2人の場合は最初、3人以上の場合は最後がいい!!

 

 

15. お願い事が次の取引をひと味変える

目的:返報性の原理を使った効果的な説得方法

結論:『妥協案+お願い』が最強

 

妥協案では返報性の原理が働く

 

(例:値引きくから高評価してくれ)

値引き=妥協案

高評価=お願い

 

 

16. 与えることが人を動かす

目的:返報性の原理を使った効果的な説得方法

 

インセンティブに基づくメッセージよりも、返報性の原理に基づくメッセージの方が1.5倍効果的

 

(例:寄付してください→すでに寄付しました。これからも寄付をお願いします。)

 

 

17.  説得の効果を高める、企業の社会的責任

 

(例:ワイナリーが寄付を行っていふと知らされていた参加者は、知らされていなかった参加者よりもワインの味を高く評価した)

 

 

影響力の武器 5-8章

 

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第5章 好意

 

ハロー効果

→選挙では外見のいい人はそうでない人よりも2倍の票を獲得した。

(例:私たちは魅力的な人物に好感をもちますし、好きな相手には従う、男のぺてん師がハンサムで、女の詐欺師が美人)

 

類似性

→私たちは自分に似ている人を好む

 

お世辞

→返報性のルールがはたらく、また三者から伝えてもらうと効果は増大する

 

単純接触回数

→私たちは馴染みのあるモノを好きになる

 

協同

→私たち vs 共通の敵 の構造を作れば仲良くなる。

チームワークや協力プレイもおすすめ!!

 

優しい刑事・怖い刑事

→知覚のコントラスト、返報性のルールが働く

 

ランチョンテクニック

→一緒に昼メシ食べる、飲みに行くなど

 

“法廷弁護士の最も大切な仕事は、依頼人陪審員から好かれるようにすることである”

             by  クラレンス・ダロウ 

 

 

第6章 権威

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・肩書きの力

(例:一つ目のクラスでは学生と紹介し、二つ目のクラスでは講師、三つ目では准教授、四つ目では教授と紹介された。各クラスの学生に身長を推測させたところ、地位が上がる毎に平均1.5センチずつ高く知覚されることが判明した)

 

ミルグラム実験

→間違っていたとしても従う

(例:CAはパイロットに従う、看護師は医師に従う)

 

 

 

第7章 希少性

 

・手に入りにくくなるとその機会がより貴重に感じる

 

・数量限定

 

・時間の限定

 

失う>得る

悲観的な想像をさせると楽観的な想像をさせたときよりも、はるかに強い感情反応が見られる

 

心理的リアクタンス

ロミオとジュリエット効果、カリギュラ効果f:id:herme_harem:20201221223648p:image

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第8章 てっとり早い影響力

 

特になし

 

影響力の武器 1-4章

影響力の武器

ロバートBチャラディーニ

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第1章 影響力の武器

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詐欺や騙しに使われらテクニックは大体は本書で紹介される6つの心理トリガーが元となっている!

 

ターコイズが売れなくて困っていた。

ターコイズを半額にしようと考えた。

しかし、間違えて2倍にしてしまった。

その結果、ターコイズは完売してしまった。

 

高価なもの=良質

安いもの=悪質

 

プラセボ効果?(予想どおり不合理 10.11章)

 

星一番のnoteもこの原則が働いている気がする。5000円のときより50000円のときの方が売れてる。

 

・客には「高価なもの=良質」というステレオタイプがある

・客は本当にイイモノを見る目がない

 

 

知覚コントラスト

→順番に提示されるものの差異。二番目に提示されるものが最初に提示されるものとかなり異なっている場合、それが実際以上に最初のものと異なっていると考えてしまう傾向がある。

→アンカリング?(予想どおり不合理 第2章)

 

(例1:最初に軽いものを持ちあげて次に重いものを持ちあげると、ただ二番目のものだけを持ちあげた場合よりも重く感じる)

 

コントラストの原理は精神物理学の領域で確立されたものであり、重さの知覚だけでなくあらゆる種類の知覚に適用することができる

 

(例2:パーティで最初に魅力的な人と話をして、次に魅力的一でない人に会うと、その人は実際以上に魅力がないように見えてしまう)

 

(例3:セールスマンが高価なモノを先に見せて、安いモノを次に見せる)

→不動産や車屋で使われるテクニック

 

 

第2章 返報性

 

返報性のルールに好感度は関係ない

(→好き嫌いと返報性の相関関係はない=好かれる必要性がない)

 

私たちが普段嫌っている人たちー不快な印象のセールス勧誘員、気難しい知り合い、聞いたことのない、あるいは評判が芳しくない組織団体の人な
どーが、ただ要求を出す前にちょっとした親切を私たちにするだけで、彼らの要求が通る確率はぐっと上がることになる

 

(例:前に私が車で事故ったとき助けてくれた人がいた。しかしその人は会社の深刻な社内規約違反リストに入っていた。だが私はその人を助ける行動をした。)

→その人の個人的特徴よりも、助けてもらった事実が影響する

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無料とは言えない試供品

(例:スーパーの試食、アムウェイのBUG試用期間では約50%が購入した)

 

(例:情報商材屋が無料メルマガに誘導して、有料会員を増やしていく)

 

 

(例:途中で車のタイヤがパンクし、通りかかった看護師姿の女性が、家まで車で送ってくれた。

送ってくれた後はお礼のお金さえ受け取ろうとしなかった。謝礼を断られたことで、『影響力の武器』で論じられていたように、そわそわと落ち着かない気分になった。
そんなことがあってからしばらくのあいだ、うちの
両親もそわそわしっ放しだった。返報性のルールと恩返しをしていない後ろめたさのせいで、うちの家族は皆、軽い神経症にかかった。)

 

 

拒否したら譲歩=ドアインザフェイステクニック

→返報性のルールとコントラストの原理が同時に働く

 

 

 

第3章 コミットメントと一貫性

 

・段階的要請法=フットインザドアテクニック

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(例:アムウェイが販売員に目標達成シートを記入させる、AV出演の契約書類を書かせる、中国人の捕虜に共産党を褒めるエッセイを書かせる)

 

人は自分が外部からの強い圧力なしに、ある行為をする選択を行ったとき、その行為の責任は自分にあると認める

→魅力的なご褒美や脅しではダメ

 

 

承諾先取り法=ローボールテクニック

(例:一度安い値段を提示し、車を買う決心をさせる。←コミットメント

そのあと理由を付けて値段を釣り上げる)

 

 

(例2:詐欺師→高齢者の会話)

「違いますよ。ただ話しただけじゃない。あなたは注文したんです。イエスといいましたよ。イエスと言ったじゃないですか」

 

「ええと、先月署名をいただいてますね。お忘れですか?』

 

「はっきりそうおっしゃっていましたよ。三週間くらい前です」

 

「先週、お約束いただきましたし、はっきりそううかがいました」

 

「コインを買って五週間も経ってるのに、今さら取り消したいなんて無理な相談ですよ。どうにもなりません」

 

 

 

第4章 社会的証明

 

お笑い番組では「笑い声の録音」が使われる

→笑いを誘導できるから

理由:他の人が笑うと自分も笑ってしまうから

 

本書の冒頭で話した「カチッ・サー」

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認知不協和による誘導・扇動に注意》
これはどちらかというと自分が誘導されそうな場合の話です。

例えば学校の授業などで「正解はAだと思う人は挙手」と先生が言ったとします。自分は正解はBだとわかっていましたが、自分以外の全員がAに手を挙げた場合、突然不安になり「あれ?ひょっとして自分の勘違いかも…?」と自分の中の混乱・矛盾を消そうとします。

また、悪徳セミナーなどはサクラを仕込んで会場の雰囲気を逆らえないようにするといったこともあります。正しくないとわかっていながら間違った方に流されそうになってしまうこともあるので注意が必要です。

 

認知的不協和についての参考ページ〈https://studyhacker.net/cognitive-dissonance-theory

 

 

自分と類似した人に従いやすい

(例:ボランティアの募金を呼びかけるスタッフが、同じキャンパスの学生だった時、学生の募金率は高い)

 

 

 

第4章のまとめ


1. 社会的証明の原理によると、人がある状況で何を信じるべきか、どのように振る舞うべきかを決めるときに重視するのが、他の人々がそこで何を信じているか、どのように行動しているかである。
他人を模倣しようとする強い作用は、子どもにも大人にも見られ、また、購買における意思決定、寄付行為、恐怖心の低減など、さまざまな行動領域で認められる。
他の多くの人々(多ければ多いほど良い)が要請に応じた、あるいは応じていると告げることによって、ある人がその要請に応じるように促すことができる。


2. 社会的証明は二つの条件下において最も強い影響力を持つ。

一つは不確かさである。
人は、自分の決定に確信をもてないとき、あるいは状況が暖味なとき、ほかの人びとの行動に注意を向け、それを正しいものとして受け入れようとする。たとえば、状況が暖味だと、明確な緊急時と較べて、援助に関する傍観者の決定に、ほかの傍観者の行動が大きく影響を与えるようになる。社会的証明が強い力を発揮する

第二の条件は類似性である。すなわち、人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある。類似した他者の行動が人びとの行動に強い影響力をもつことを示す証拠は、社会学者デイヴィッド·フィリップスが収集した自殺統計のなかにはっきりと現れている。こうした統計は、広く公表された自殺記事の後で、その自殺者と同じく、悩みを抱えている人が自殺することを示している。ガイアナのジョーンズタウンでの集団自殺の分析からは、集団のリーダーであったジムジョーンズ師が大部分のジョーンズタウンの人びとから動物の群れのような自殺反応を引き出すために不確かさと類似性の両方の要因を使ったことが示唆されている。


3.誤った社会的証明に影響されないために、次のことを肝に銘じることが必要である。

①類似した他者が行っている明らかに偽りの証拠に対して敏感であること。

②自分の行動を決定する際には、類似した他者の行動だけを決定の基礎にしないこと。

 

 

 

 

参考になる資料

https://contentmarketinglab.jp/trend-in-asia-pacific/psychology-of-persuasion.html

https://note.com/takehan_kosuke/n/n72cce4ca3dc2

 

予想どおりに不合理

予想どおりに不合理

ダンアリエリー

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第1章 相対性の真相

 

・人は相対性で動く

(あの人より高い年収、可愛い恋人、学歴など)

 

例:
「フツメン」はイケメンの集団に入るとブサイクに見えます。しかし、ブサメンの集団の中に入るとイケメンに見えてしまいます。 

 

このように「フツメン」は、周りの集団によって「イケメン」にも「ブサイク」にもなります。

 

・A、A'(Aより少し性能が良い)、Bがあった場合、A'を選択する。

→Aと比較することでA'がよりよく見える

 

・3つの選択肢があったら2番目を選択しがち

 

 

第2章 需要と供給の誤謬

 

・人に何かを欲しがらせるには、それが簡単には手に入らないようにすればいい  

                “トムソーヤ”

 

・アンカリングによって需要と供給が決まる

 

(例:前に住んでいた住宅の価格と比較して、次の住宅の値段を決める)

 

例えば、こういうのがアンカリングの代表例です。

通常価格だと15,000円ですが、今だけ限定で、15,000円⇒9,800円!!
 

初めに15,000円という高い金額を出しておくことで、消費者にアンカリングがかかります。この状態で、先ほどよりも安い金額を提示すると、消費者は「安い!」と感じてしまうのです。

 

これは、先ほど紹介した『人間が「相対的」にしか判断できない』という性質も上手く利用していますね。

 

 

第3章 ゼロコストのコスト

 

・無理の力は恐ろしい

(例:Amazonの送料無料の効果は劇的だった。しかしフランスだけは効果があまりなかった。それはフランスだけ送料20円だったからだ。)

 

・無料と言われると損してでも、「目の前の無料」を取りに行ってしまう

 

 

第4章 社会規範のコスト

 

・社会的規範と市場規範を一緒にしてはならない

 

金銭的インセンティブと社会的インセンティブ

私たちが、金銭的な損得計算だけに基づいて行動しているわけではない。私たちは、お金のためではなく、人の役に立つことが楽しいから何かをするということも多いし、人から尊敬されたいとか、馬鹿にされたくないという動機で行動することも多い。

 

金銭以外のインセンティプで頑張っていた人に、金銭的インセンティプを与えた途端に、その人の労働意欲が下がってしまうということは、時々目にする。ある会社でいつも人の仕事を助けていて、多くの人から感謝されていた人が、そういう行いに対して、会社から報酬をもらうようになった途端、周りの人も本人も態度が変わってしまうということはいかにもありそうだ。金銭的インセンティブが社会的なインセンティブを押しのけてしまう可能性がある。

 

 

第5章 無料のクッキーの力

 

・社会的規範により、利己的な目的に拘らなくなる

(例:グループでご飯行ったら最後に一つだけ残る寿司)

 

 

 

第6章 性的興奮の影響

 

・飲酒時と性的興奮時には冷静な判断ができない

 

・性的興奮時には自分の性的欲求を満たす行為を優先する傾向がある

 

 

 

第7章 先延ばしの問題と自制心

 

・先延ばししたらやらない

 

・先延ばしの問題を自覚したら克服は可能

 

・決意表明することで、なりたい自分になる

(〇〇月〇〇日までに課題を終わらせる

 

 

第8章 高価な所有意識

 

何かを失う恐怖>何かを得る願望』という人間の性質を活かしたマーケティング手法は効果的!!

 

・『おためし価格』『30日間返金補償』ら所有意識を刺激する

 

・所有効果
→一度手にしたら、それを手放したくなくなってしまう。

 

 

第9章 扉を開けておく


現在バイアス
「ダイエットをしたいのにできない」「仕事や宿題をするのがいつもぎりぎりになってしまう」というのは、誰しもが悩んでいることである。ダイエットを明日からすると決めても、一日たてば、甘いものを食べる誘惑に負けてしまって、ダイエットの開始日を一日伸ばす。夏休みの前には、宿題をしてから遊ぶと決めていたのに、夏休みになるとつい先延ばしして、夏休み最後の日に慌ててやったり、宿題を提出できなかったという記憶を持っている人は多い。これは、行動経済学では「現在バイアス」と呼ばれている特性が原因である。私たちは、常「今」の楽しみを重視しすぎてしまう。少し遠い将来のことについては「合理的」な意思決定ができても、それが「今」になると今を楽しむということが重視されて、以前に決めた計画を反故にしてしまう。

 

 

第10.11章 予測の効果 価格の力

 

・「思い込み」が意志決定に影響される

 

人は「予想した」側面しか見ない傾向があります。これは「起こった出来事・事実」は変わらないのにも関わらずです。

 

AとBの2つのハンバーグがあります

A:ゴージャスな雰囲気のレストランで、スーツをパリッと着こなした男性ウエイターが運んできたハンバーグ。

 

B:大衆食堂で、プラスチック製の安っぽい皿に盛りつけられたハンバーグ。

 

どちらも同じハンバーグだったとしても、Aのハンバーグの方が美味しく感じてしまいます。
 

例2)
超一流のバイオリニストが、通勤ラッシュの駅前で演奏しても、足を止める人は5%も居ませんでした。
 

例3)
高い価格の頭痛薬は、安い価格の頭痛薬よりも、より効き目がある。 

 

これは、「高いものの方が良いだろう」という思い込みによって引き起こされている現象です。(これはプラセボ効果と言われていますね。)
 

これらのことから、サービスの品質や満足度は、「金額の高さ」「サイトの綺麗さ」、「パッケージデザインの綺麗さ」などによっても変わってくる可能性があるということが分かると思います。

 

 

 

第12章 不信の輪

 

路上で「現金差し上げます」という実験をしたところ、足を止める人が全然いなかった。
→なにか裏があるんだな、と猜疑心がはたらくそうです。

人は疑ってくる存在であると。
その不安を解消してあげることが大切なんですね。

 

 

第13.14章 私たちの品性について

 

・人は不正直で、ごまかしをする生き物だがそこに他人への迷惑が絡み、道徳感情が湧き上がると途端に正直になる

 

(例:ホテルに泊まって、いい感じのタオルやシャンプーをこっそり持ち帰りたくなっても

「お持ち帰りになるのはお客様の自由ですが、追加で発注するコストが発生し、新しく補充をするスタッフに多大なる迷惑をかけることになります。」
みたいな貼り紙があったら、辞める)

 

 

・お金が絡んでも人は正直になる

 

(例:会社のスティックのりを黙って持ち帰ることはできても同等でも現金は持ち帰ることはできない)

 

 

第15章 まとめ

 

従来の経済学は人々は合理的で、完璧な情報と計算能力を持ち、常に自分の満足度が最大になるように行動することが前提で考えられてきた。このような人物像をホモエコノミカスという。

 

ところが実際の経済はそうではない。実際の経済には予測とはズレがある。そのズレには一定の法則がある。そのズレを解明するのが行動経済学である。

 

 

参考になるページ

http://lifeshift-salon.com/predictably-irrational

https://kkusaba.com/hugouri/(←1番わかりやすい)

https://malodeth.com/reading/predictably-irrational/?amp

 

確率思考の戦略論 4章〜終章

 

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前回のまとめ(序章〜3章)

 

プレファレンス(M)=総購入/購入者人数


売り上げを構成する7つの基本要素
1. 認知率
2.配荷率
3. 過去購入率
4. エボークトセットに入る確率
5.1年間に購入する確率
6.年間購入回数
7.平均購入金額

 

 

1. 市場構造の本質は消費者のプレファレンスである
2. プレファレンスとは「消費者の持つブランドへの相対的な好意度」である
3. 自社ブランドへの一人当たりの投票数を伸ばすことがプレファレンスに繋がる
4. 売上を構成する7つの基本要素を抑える

 

 

 

第4章 数字に熱を込めろ!

 

サイコパス性とは「感情が意思決定の邪魔にならない性質」のこと。経営者向いてる。

→一般的な凶悪犯は暴力性のあるサイコパス

 

 

 

第5章 市場調査の本質と役割-プレファレンスを知る

 

・市場調査の本質は、プレファレンスとその仕組みを解明して、成功確率の高い戦略を選択できるようにすること

→プレファレンスが競争の焦点

 

調査は2種類

質的調査…調査は仮説を生み出す

(消費者の観察、インタビューなど)

 

量的調査…仮説を検証する

(使用実態調査、パフォーマンステスト、コンセプトテスト、CMテスト、パッケージテスト、商品名テスト、商品評価テストなど)

 

 

まとめ:

市場調査の本質と役割は3点に要約される


1) 消費者の本質的なニーズ(生きていく上での欲求)は変わらない。
変わるのは、そのニーズを満たすカテゴリー便益の製造方法と個々の消費者への便益の配達方法であり、そのカテゴリーを構成している我々のブランドである。我々の取り扱う、カテゴリー·ブランドに対する消費者のプレファレンスが我々の運命を握っている。そのプレファレンスは消費者を取り巻く環境によって変わっていく。プレファレンスの強さを決める消費者の判断は、状況に左右され感情的。


2) 1)の認識の下、中長期の未来に対しては、自身が取扱っているカテゴリーとそのカテゴリーを含む上位商品群の本質 (消費者の求める便益)を質的調査を基に見極める。次に、それを基礎に整合性を使いカテゴリー·上位商品群の法則性を見出す。「カテゴ
みいだリーとそのカテゴリーを含む上位商品群の本質」 と見つけた法則性の2点から現行の戦略(プレファレンスの強化、認知の方法の改善、便益の配達方法も含む) を見直し、 具体的な複数のシナリオを作成する。新しい重要な情報 「学び」が出るたびに改定する。


3)現状·近未来においては、 コンセプト·テスト、コンセプト·ユース·テストにより消費者の現状のプレファレンスを競合に対して相対的に知ることができる。この現状のプレファレンスを基に需要を予測し、効率のよい投資判断ができる。現状のプレファレンスの改善は、 このテストの購入意向を重回帰分析することにより分かる。(p.155より)

 

 

参考文献

日下公人『すぐに未来予測ができるようになる62のフレームワーク

 

第6章 需要予測の理論と実践-プレファレンスの採算性

第7章 消費者データの危険性

第8章 マーケティングを機能させる組織

 

終章 2015年10月にUSJTDLを超えた数学的論拠

 

・成功は成功を呼ぶ(ガンマ分布により)から笑顔でいろ!!

 

・人生は確率

できることは確率を上げることだけ。結果に対して悔いはない。

 

・目的を明確化しろ!!

 

・物事や問題の本質を見極めろ!